東洋インキ製造本社へ伺ってきました。
日本図書設計家協会 研究委員会主催『創立25周年記念講演会』新潮社装丁室長、高橋千裕氏による講演です。テーマは『本が本であるために~電子書籍との共存共栄を考える~』出版文化をリードする版元の目線からの貴重な考えをお聞きすることができました。また装丁室の仕事を幾つか紹介され、そのデザインが定着される経緯なども聞く事ができました。
なにより『本は芸術や美術にも似た性質を持つ「知的な思考物」』といった氏による言葉が心に残りました。また紙や印刷(による色気や品格)に触れることによってしか感じることができないものがあると再確認しました。きっとこれからも本の存在を感じながら読むことで人々の心が豊かになることは変わらないのでしょう。
一方、テーマである電子書籍についてですが利点(資源の問題、目の不自由な人のための本、古書のアーカイブ保存、、)を考えると規模は拡大されていくメディアになることは間違いないのでしょうね。電子だからこそできる本というものもきっと現れてくるのでしょう。
紙の本と電子書籍との関係を考えるいいきっかけとなる講演会でした。
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