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2010年12月25日

『本は物である 装丁という仕事』を読んで

装丁家、桂川潤さん著『本は物である 装丁という仕事』を楽しみながら読了しました。



電子書籍化の進む昨今、本がデジタル化する中で失われるかもしれない書物の『物』としての存在意味を改めて考え直すといったようなお話です。現在の本の製造工程の現場をていねいに解説されており、『物』であるからには『物作り』のプロセスを経て出来上がる作業現場を見てみようという流れで話は進んでいきます。『物』とはデジタルに対して「無限の階調と多様性を持つ物の豊かさ」ということ。
本作りにたずさわる人の思いがひしひしと伝わってきました。

本が好きで、関心を持っている多くの方にお勧めです。

2010年12月15日

「不思議の国のアリス」装丁展


“Malle de Alice~10人の挿画家+5人の装丁家による新しい「不思議の国のアリス」装丁展~”へ伺ってきました。

10名の装画家と5名の装丁家による装丁展です。色々な角度からの「不思議の国のアリス」のカタチが提案されておりそれぞれが魅力的です。イラストレーションと本の関係も多種多様でした。
ギャラリートーク12月19日15:00~だそうです。

場所:ギャラリー Malle 
〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿4-8-3神原ビル1階
(ギャラリートーク12月19日15:00~)
会期:12月14日(火)~12月19日(日)

2010年12月8日

橋本平八と北園克衛展 異色の芸術家兄弟


橋本平八と北園克衛展 異色の芸術家兄弟

世田谷美術館で開催中『橋本平八と北園克衛展 異色の芸術家兄弟』へ。

以下引用:
橋本平八(1897〜1935)は、1922年より日本美術院展にて発表し、独自の思想が表された木彫作品で注目を集めましたが、1935年に38歳の若さで亡くなりました。しかし彼の作品は、日本古来の精神性とも深く結びつき、彫刻に関する様々な問題を、今もなお私たちに投げかけています。
北園克衛(1902〜1978、本名:橋本健吉)は、1920年代より前衛的な詩人として活躍し、1935年に機関紙『VOU』を編集・発行します。さらに1960年代からは、詩作品と並行して、写真による詩<プラスティック・ポエム>を発表し、同時代の海外の詩人たちと活発に交流しました。
本展覧会では、最初期から晩年までの木彫作品約90点に未発表の画稿を多数加えて、橋本平八の作品世界を、ジョン・ソルト氏が所蔵する資料を中心に、書籍や書簡など約700点から北園克衛の多岐にわたる活動を、あわせてご紹介いたします。




兄の彫刻家、橋本平八。そしてVOUの主催である弟の北園克衛。この二人にクローズアップした展覧会です。橋本平八についてはほとんど知らない方でしたが彫刻作品は図録で見るより断然実物が迫力がありました。北園克衛によるプラスティック・ポエムなどの一連の作品は是非再度じっくりとみていたいと思っていたので今回の展覧会ではとても収穫があったように思います。詩の作品から装丁の仕事まで多くの作品を拝見し、北園克衛の多彩な仕事ぶりを感じることができました。また展示の空間や特設でつくられたインスタレーションの空間も北園ワールド。二人の生み出す独自の世界を味わってきました。



会期:2010年10月23日(土)~2010年12月12日(日)
会場:世田谷美術館 1階企画展示室

世界のブックデザイン2009-10



世界のブックデザイン2009-10

「第44回造本装幀コンクール(日本)」
「ドイツの最も美しい本2009」
「オランダの最もすばらしい本2009」
「スイスの最も美しい本2009」
「フランスの最もすばらしい本コンクール2009」
「第57回APAブックデザインアワード(オーストラリア)」
「中国の最も美しい本コンクール2009」
「世界で最も美しい本2010(32カ国)」

の応募図書(総数4079点)から選出された242点の本を手に取りみることができます。これだけの数の本を見ることができるので(根気もいりますが)非常に面白い展示です。

各国の本を比べながら見られるという点でも、それぞれの国の本の形が少しずつ違ってみえるのもおもしろいです。
文字や紙、大きさに重量感、色に匂いや手触り。多種多様な本のもつ性格が色々な表現で現れていてゆっくりと堪能してきました。
今回は改めてドイツの出版社ズーアカンプの古典的なたたずまいもいいなあと思いました。また、「中国の最も美しい本コンクール2009」で選ばれた本によくつかわれている和紙のような柔らかい紙でできた本などにも惹かれました。本好きの方は是非足を運んでみてください。

場所:凸版印刷株式会社 印刷博物館
会期:2010年10月23日(土)~2011年1月23日(日)

ぶらぶら展示まわり

〜気になる展覧会に足を運んできました〜




HB GALLERY
野田あいさんの「タビノカケラ」という展示へ。

大切に持ち帰った「タビノカケラ」のイラストレーション。展示空間の空気が野田さんのふんわりとした空気。
たまたまいらした野田さんとも少しお話をすることができました。絵の印象と変わらないやわらかい雰囲気。
旅の思い出で描かれた絵の話をすこしお聞きすることができました。






THE GIFT BOX 10

以下引用:
ちょっとしたプレゼントを贈るときに、気のきいた小さな箱があればもっと喜んでもらえるのではないでしょうか。
10名のイラストレーターのオリジナルのギフトボックスを展示/販売。独創的かつ実用的な紙の箱を創ります。

ギャラリーにいらしたイラストレーター町山耕太郎さんに展示されていた作品のお話などをお聞きすることができました。町山さんの手がけているお米の話などいろいろと話をしてギャラリーを後にしました。


表参道はもうイルミネーションですね。はやいなあ。