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2010年4月30日

ポスターデザイン

ゴールデンウィークに入りました。

よく行く公園の立地は空港に隣接されているような場所。なので、公園内の丘のような場所から小型のセスナ機やヘリが飛び立つ風景が見れます。休日はチビちゃんとお父さんという組み合わせで丘から飛行機を眺めていたりします。晴れている日にここからボーっと見渡しながらひなたぼっこをすると心癒されます。小さな飛行場があるこの土地ならではの公園なんだなあとここに来るたびにしみじみします。

飛行場というのは見方を変えると騒音などの弊害もあるのですが、周りにこういった公園を作ることで近隣の人々が出航したりする飛行機を見ることができるので、いいなあと思ったりします。
特殊な環境ですがうまく生かせているなあと思います。環境を生かすという意味では建築などもそうですよね。




話は少しそれますが、僕の弟は大学時代に建築を学んでいて、よく建築関連の画像などを見せてもらっていました。
そんな折、弟の研究室主催の講演会が企画されていたことがあり、その際のポスターデザインを依頼されて制作したことがあります。
『建築ディテール』というものがテーマの講演会だったので、構造的なグリッドを用いたデザインにしました。それと講演会のポスターなので、講演の話題の写真に目がいくような構成にしました。
制作した甲斐もあり無事に講演会は終了したそうです。

2010年4月27日

かぜと鴨の散歩


青山HBギャラリーでイラストレーター、きたざわけんじさんの『さくら色のかぜ』という個展を観に行きました。ふんわりとした爽やかなイラストレーション。書籍の挿画などでご活躍されています。個展のタイトルの『かぜ』という部分がすごく感じられる作品でした。お仕事で使用された書籍も展示されていましたがそれらの書籍、雑誌なども素敵な風がふいていたように思います。


雨の中、地元の公園をぶらり。
木が多い森のような公園なので、よく歩きます。公園の中には池もあってその中では鴨がプカプカと泳いでいたりします。いつもは池で泳いでいる鴨ですが、今日は偶然(雨のせいでしょう)公園の道でチョコチョコと散歩を。きっと雨降りで人気が少なかったから、歩道までぶらりとしにきたんでしょう。

2010年4月23日

ぶらり展示まわり


銀座gggにて行われているTDC展 2010へ行ってきました。

TDC展はタイポグラフィー主体のテンションの高い仕事を一同に見ることができる貴重な展示です。(なのでこの展示は毎年行っているように思います。)
会場では専門学校生の団体さんのようなお客さん大勢が観覧していました。メモなどを熱心に取っている若い方等、熱気に包まれていました。

今回の受賞者の作品の中ではRalph Schraivogel氏(スイス)の ポスター「EVIL-LIVE」が非常にインパクトがありました。インターネットでのビジュアルコミニケーションが増えている中、シンプルに印刷されたポスターが光っていたように思います。シルクスクリーン印刷のシンプルなプリント手法もこの作品の持ち味を最大限に見せている気がしました。(造形的にも美しく、ポスターの近くに寄って見てみた文字のベタ面の輪郭の形がとても心地よかったです。)

そして書体部門での藤田重信氏の「筑紫書体(筑紫オールド明朝+筑紫丸ゴシック)」。
これもまた非常に美しい作品でした。なかでも丸ゴシックが個人的に好きですね。様々な印刷媒体で目にしますが本当にきれいでした。是非使ってみたい書体です。









その後、MATSUYA GINZAで開催中のゴーゴーミッフィー展へ。

こちらは圧倒的に女性客の多い展覧会でした。お子さん連れのお客さんもいて展示会全体がほんわかムードでしたね。
僕はブルーナさんを好きになったのは大学を卒業してからです。色々な作品に触れる度にますます好きになっていますね。

今回の展示ではミッフィーが生まれる前のデザイナー時代の作品から初期のミッフィーの原画(これがとても美しい原画でした)も観ることができました。一つ一つ丁寧に描かれている線は原画で観るとブルーナさんの筆圧や息使いがきこえてくるような気がしました。ちょっとしたミッフィーの感情の動きがすごく伝わってきて、なんだかやさしい気持ちになっていきました。
展示会場の中では小さな子供達が楽しそうに見ています、それがまたすごくいい雰囲気。作品を観ながら僕も童心に帰っていく思いがしました。なにより子供達の喜ぶ顔はやっぱりいいですよね。もうすぐゴールデンウィークなので、小さなお子さんがいる方はきっと幸せな気持ちになれる展示です。是非、足を運んでみてください。



『うさこちゃんとどうぶつえん』
原画 1963年
Illustrations Dick Bruna © copyright Mercis bv,1953-2010
www.miffy.com

2010年4月13日

『ニサッタ、ニサッタ』


『ニサッタ、ニサッタ』

乃南アサさんが著された、現代の若者を描いた小説です。

北海道から上京した主人公の青年が色々な挫折を乗り越えていく中で、故郷のおばあちゃんからの言葉『ニサッタ、ニサッタ』(ニサッタとはアイヌ語で明日という意味です。)を思いながら現代社会を生きていくという小説です。会社の倒産からネットカフェ難民と今のリアルな若者の風景が見えてきます。


ここからは話は少しそれますが、この小説にて使用されている表紙のタイトル文字(ニサッタ、ニサッタの箇所)は僕が学生時代に友人と制作した描き文字です。当時、僕らは同じ学科でそれぞれに文字が好きだったことから二人で制作しました。二人で平野甲賀さんの描き文字を見て互いに『うーん、ヤッパリいいよナー!!』などと言っていたものです。ですので、この書籍を書店で発見した時はすごく嬉しい思いでした。

装釘は川上成夫さん、挿画は網中いづるさん。錚々たる、お二人ですね。
『ニサッタ、ニサッタ』という不器用な主人公の祈りのような思いが、無骨ながらポップに表現されているように思えました。イラストレーションやデザインと共にあの頃の文字が乃南さんの小説の世界へ誘うことができ光栄な思いでした。


読み終わると、また明日から頑張ろうと思える小説です。興味のある方は是非ご覧ください。
ちなみに小説内にでてくる夏川りみさんの『花になる』もいい歌です。ここのところi-podでよく聴いています。こちらもオススメです。

2010年4月9日

講談社出版文化賞


平成22年度(第41回)「講談社出版文化賞」が決定したそうです。

【 さしえ賞 】あずみ 虫 (あずみ むし) 氏「チョコレートの町」 (飛鳥井千砂 作/「小説推理」掲載)「ふたりの距離の概算」 (米澤穂信 作/「野性時代」掲載)
【 写真賞 】小檜山 賢二 (こひやま けんじ) 氏『象虫(ゾウムシ)』(出版芸術社刊)
【 ブックデザイン賞 】多田 進 (ただ すすむ) 氏『酒中日記』(坪内祐三 著/講談社刊)
帆足 英里子 (ほあし えりこ) 氏『ゼロの王国』 (鹿島田真希 著/講談社刊)
【 絵本賞 】おくはら ゆめ 氏『くさをはむ』(講談社刊)
という結果だそうです。

書店にぶらりと足を運んだ時はっと惹き付ける方々です。
中でも僕はイラストレーターの、あずみ虫さん。そしてブックデザイナーの多田進さん、このお二方は書店で手にする本でよく拝見する名前でした。
あずみ虫さんの描く、ブリキで描かれた独特な切り絵。書店でなにか小説などを読みたいという時にスッと引き込まれます。
そして多田さんの装丁。シンプルなのに暖かみや人の優しさを感じる、職人さんが作られたような清らかなデザインです。

魅力的な本は手に取って『ああ、いいなあ。』と味わうのが一番です。
書店にて発見した方は是非、手に取って味わってみてください。

2010年4月5日

しみじみとした針金文字


以前、録画をしていたブックデザイナー鈴木成一さんの情熱大陸を久しぶりにみました。(鈴木さんの仕事は誰もが一度は目にしていると言えるほど数多くの装丁をされています)
中でも本の世界感が如実に表現されているタイトルの文字、背景となるイラストレーション、写真などが作り出すデザインはなにか物として色気のようなものを感じます。
情熱大陸では、豊島ミホさんの『檸檬のころ』を装丁がメインでした。
タイトルの文字の制作の行程で鈴木さんは『針金を伸ばして、、しみじみした感じ。。』といった感覚的なイメージでアシスタントの方とやりとりされて、徐々にデザインが浮き上がっていくといった内容。これを観て、改めて『檸檬のころ』を一回読みたくなり図書館にて借りてきて読むことに。
読了後、見返して。背景となる小林愛美さんのイラストレーションとタイトル文字が微妙な匙加減でピタリと内容が浮き出ており改めて装丁の凄みを感じました。

さて、次はなにを読もうか。

2010年4月2日

小冊子


時間があいた日などには、気になる展覧会に足を運びます。
展示ではポストカードなどを販売していたりしますよね。

そういった展示で自費で出している小冊子が好きです。

以前、青山のHBギャラリーにて行われていた
アートディレクターの日下潤一さんの展示に足を運びました。
そこで発見したのがこの小冊子『良い書体とはどういうものか』です。
芸術新潮などのロゴを描かれている小宮山博史さんの
書体を作るということについて書かれたものです。
職人的なお仕事なので一般にはなかなか流通できるような
内容ではありませんがとても興味深く拝見させてもらいました。

小さな展覧会にはこうした楽しみがあったりします。
作家さんの想いが濃く定着されているそんな小冊子は
とても魅力的です。

2010年4月1日

新生活の始まる季節



四月。
新生活の始まる季節ですね。僕の町にもそんな雰囲気が感じられます。
真新しいスーツ姿の若者を今日はよく見かけました。

暖かくなってきて、徐々に桜も満開にむかっていますね。きれいな枝垂れ桜が立派に咲いていました。
枝垂れ桜は木の内側に入って空を見上げると桜に包まれているような感覚になるんですよね。

風が強いから花びらが散ってしまうのが心配だな。